2017年9月25日月曜日

梁丞佑(ヤン・スンウー)の新宿迷子



 
2017年度の土門拳賞を受賞した日本在住の韓国人写真家梁丞佑(ヤン・スンウー)の写真集を手に入れることが出来ました。どこのサイトでも売り切れで、やっとTUTAYA系統のサイトで一か月以上待って送ってきました。最終ページを見ると第2刷でした。初版本は売り切れたのでしょう。残念でした。

審査員の一人である写真家の鈴木龍一郎さんは選評の中で梁氏について、次のように語っています。『「全身小説家」という映画があったが、その意を借りて言えば梁氏は全身が写真家である。手に持つカメラと自らの身体が瞬間的に反応して被写体に対峙し、写真は原初的なエネルギーに満ちている』

29歳の時に迷惑をかけ続けていた父親がガンで死去したのをきっかけに、自分を変えようと思って1996年に日本に来ています。最初は方便で入った写真専門学校でしたが、写真の面白さを知っていきます。その後新宿で裏社会で生きる人や、少数派の生き方をする人々を被写体に選んで、毎晩のように歌舞伎町へ繰り出しています。ちょうどこの頃わたしも頻繁に東京に通い、歌舞伎町にも行っていましたので写真集を懐かしく眺めています。
面白い写真集とは言えませんが、見出すと無口になって一気に見てしまいます。不思議な写真集です。

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