2017年10月11日水曜日

家族だけで見送る葬儀

寺子屋コンサートが終わって、後片付けを始めたとたんに電話が鳴りました。事前相談のあったご門徒さんの訃報でした。養源寺は病院や施設から直接ご遺体を受け入れていますので、コンサートの片付けは護持会の方々にお任せして、門徒会館での受け入れ準備に取り掛かりました。夜7時に臨終勤行をお勤めし、そのあと葬儀社の方を交えて通夜・葬儀の打ち合わせをしました。通夜は翌日の午後5時、葬儀は翌々日の午前11時開式と決まりました。18時を過ぎると布団のレンタルが出来ないので、この日はご自宅から布団を持って来られ、三人が泊まられました。

お寺で通夜葬儀を勤める場合は、臨終勤行、納棺勤行、帰敬式、通夜勤行、出棺勤行、葬場勤行、火屋勤行、還骨勤行の順にすべて勤めています。葬儀会館の場合はこうは行きません。お寺での通夜・葬儀の会場使用料は無料ですが、ご門徒さんだけしか利用出来ません。

通夜の日はもっと多くの方が泊まられたようです。門徒会館が一時的にご自宅のようになりますので、門徒会館から出棺します。行く先は60メートル先の本堂です。棺用台車に棺を載せて進行します。本堂での葬場勤行は厳かに営まれます。

お寺で通夜・葬儀を勤めるようになってご遺族ご親族との距離がずっと縮まりました。共有する時間が多くなり、お寺というものがよくわかっていただけたような気がします。

今回の葬儀ほど門徒会館を造っていて良かったと思うことはありませんでした。子供さんやお孫さんは県外組のほうが多かったので、家族十一人が集うことはそんなにないと思います。それを門徒会館の中で三日間味わうことが出来たと喜んでおられました。門徒会館はカギをお渡しする形を取っていますので、お互い気兼ねがありません。今回の経験がお寺を身近に感じていただく一歩になることは間違いないでしょう。
 

 

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