2016年11月15日火曜日

お客様は神様ではない

電通の過重労働はニュースになりましたが、今の世の中はいろんな意味でサービスを過剰に求める時代になっていると思います。便利で楽になることはありがたいのですが、そのことが回りまわって人を苦しめることにつながっていると思うのです。

日本がサービスの品質で世界から見本とされ、生産力の落ちた今でも一目置かれているのはご存知の通りです。私も便利でネット通販を利用しています。注文時点で配達時間を指定するのは当たり前になっていますが、配る方は道順よく配達することが出来なくなり、労働時間が増えます。

お寺で重たい飲料水を頼むことも多いのですが、玄関まで運んでいただけるので重宝しています。留守をすることはほとんどないので、不在通知が入ることは滅多にありません。時間指定をしていながら不在ということもあるようで、エレベータのない市営住宅などへ飲料水を運んで来たら留守だったという時はガックリ来るでしょう。

時間指定してもどうしても帰れない時もあるでしょうが、再配達が全体の2割を占めるというのも問題が大ありです。他の国では不在の場合は自分で取りに行くというのが大勢です。近所に預けるのが当たり前という国もあります。

ネット通販がどんどん伸びている現状ですが、佐川急便は大手通販会社との契約を解除しました。そのためヤマトと日郵は宅配取扱量が大幅な前年超えとなっています。頼む人は仕事が忙し過ぎて荷物を受け取る時間がどんどん遅くなり、不在も増えています。このままで進むと宅配も深夜便までなり兼ねません。

過剰サービスの要求と売り上げを伸ばすための過重労働によって、いずれこの国は滅びてしまうのではないかと思ってしまいます。日曜日はみんなが休み、盆正月もみんなが休みという国に憧れます。

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