人間には体内時計というものがあって、それが乱れると体調を崩すと言われています。そこで心配なのが深夜勤務のある病院などのシフト体制が体に与える影響です。京都府立医大の研究チームがマウスを使った実験で、長期間にわたって頻繁に昼夜が逆転して体内時計が乱されると、死亡率が高まる傾向にあることを明らかにしました。約24時間周期の体内時計が乱れると、睡眠障害など様々な病気のリスクが高まることが知られ、老齢マウスの実験で死亡率が上がることも分かっていますが、長期的な影響については不明でした。
八木田和弘教授らのチームは、明暗の切り替えのタイミングを変えて、明るい時間帯を7日ごとに8時間ずつ後ろにずらしていく「ゆるいシフト」と4日ごとに8時間ずつ前倒しする「きついシフト」の二つの環境下でマウスを育て、1年9カ月の長期間にわたり行動リズムの変化などを調べたそうです。 ゆるいシフトだと体内時計の乱れは軽微でしたが、きついシフトではマウスが変化に適応できず、活動や休息の行動リズムが昼夜と関係なく乱れたそうです。きついシフトでは34匹中9匹が死んだのに対し、ゆるい方は14匹中1匹だけで、死亡率はきつい方が4・26倍高いと推定されました。
人間でもシフト勤務の職場は多いですが、シフトの組み方によって体の負担や体内時計の乱れを減らせる可能性があるとしています。
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