2017年2月7日火曜日

本:お寺さん崩壊


昨年の12月20日に発行された水月昭道さんの「お寺さん崩壊」を読みました。まず、毎日新聞で紹介された記事をご案内します。 

【著者は、以前、自らを含む博士号取得者の生活苦を描いた『高学歴ワーキングプア』で話題となった。実は寺の生まれで、今は住職を務める。「坊主丸もうけ」で余裕の生活になったかと思えばさにあらず。寺院からの個人収入は年200万円以下とか。実は、全国で多くの住職が似た苦境にあるという。 新興住宅地育ちなどであれば想像できないだろうが、全国の寺院数は、コンビニエンスストアより多い。ただし、近世の人口比に即して地方に多い。檀家(だんか)が減って寺だけでは食べられない。教員、公務員などとの兼業で昼夜の別なく働き、<お浄土がすぐそこに見える気がする>ほど疲れ果てる住職も。兼業できる仕事も減っている。都市部などの一部僧侶のぜいたくぶりは例外という。 他方、寺檀制度に頼り、仏教を伝えるという本来の役割を怠っているかのような僧侶がいるのも事実だろう。本書は、「終活」ブームなどの背景にある世間の「仏教ニーズ」をくみ取った、「葬式仏教」の先にある寺院・僧侶像をも紹介する。「お寺さん崩壊」は、僧侶にも一般の人にも、仏教との新しいつきあい方を選ぶチャンスでもあるのだ。毎日新聞2017年1月15日朝刊】

著者は浄土真宗のお寺のご住職なので、書かれていることは私のお寺の置かれている状況も似ているなと思いました。ただ給料は私の方が少なくて年間120万円です。それ以外にサラリーマン36年間の年金があるので、何とかやれています。ただ本書にも書かれていますが、本堂や庫裏の減価償却にあたる積み立ては行なっていません。本堂・庫裏をあと50年間持たせるとしても、年間600万円程度の減価償却費が必要となりますが、とてもそんな余裕はありません。

本書冒頭に廃寺されたお寺さんの例が載っていますが、諸手続きや解体などで更地に戻すのに一千万円かかったそうです。生活が成り立たなくなってお寺を止めるのにも相当なお金が必要なことに驚きました。前半は①給料が少ない②休みがない③葬儀は時間を選ばない④今の時代兼業は無理ということで、こんな条件では住職のなり手が無くなるようなことが赤裸々に書かれています。
                                                                                                                                           明日につづく

2017年2月6日月曜日

マイナンバーに思う

一時期はマイナンバーの声が騒がしかったですが、最近はとんと聞かなくなりました。ひと昔前に住民基本台帳カードと言うのがありました。インターネットで税金を払うe-taxという制度があり、それを利用することで5,000円の還付があるということでした。退職した翌年と言うことで確定申告をする必要がありましたし、5000円の還付も魅力でしたので、写真付きの住民基本台帳カードを作り、ネットで確定申告をしました。 

申告自体は比較的簡単でしたが、カード読み取り機などを購入したのでそれなりにお金がかかりました。その後カードを有効りようしようと身分証明書の代わりに使おうとしたのですが、銀行でも市役所でも認知されず、結局免許証を提出することになりました。普及しなかったから仕方ありませんが、この住民基本台帳カードは間もなく廃止になるようです。何百億円も使ったという事実だけが残りました。 

このたびのマイナンバーカードですが、実態は10%も普及していないそうです。施設に入っている叔母の通知は転送では配達されないようで、通知さえまだ来ていないのが実情です。市役所の介護保険関係の書類に叔母のマイナンバーを書けという欄があったので、通知もないので書けないと書いておきましたが、その後何の連絡もありません。 

今のところマイナンバーの民間利用はありませんが、銀行口座との紐付けなどを始め、医療などと紐付きをはじめとして民間利用されていくのではと思われます。また、番号制度をすでに導入している海外では、なりすまし犯罪なども頻発しています。アメリカや韓国などでは、社会問題にもなっています。ネットバンクでも犯罪があるように、マイナンバーカードが民間利用されるようになると犯罪に利用されることも考えられます。 

将来的にはマイナンバーカードでコンビニから住民票や謄抄本、印鑑証明、所得証明などが出せるようになり、どこの医療機関でもカードで病歴や血液型、身体データなどがわかるようになると思います。万一紛失したらどんな被害が出るか分かりませんので、持ち歩きは心配です。 

私の父は亡くなる2年ほど前から銀行通帳再発行の常連でしたし、病院のカードも同じものを何枚も持っていました。忘れたり無くしたりということが日常茶飯事でした。今マイナンバーカードがあったらとても持たせられません。持たないと意味がなく、無くすと怖いカードが普及するのはいつのことでしょう。



2017年2月5日日曜日

お寺とパソコン

月刊住職2月号によりますと、お寺のIT化に関して、被害に遭っているお寺がケース化できるほどあるらしいことがわかりました。①ソフトへの入力代行で数百万円を請求された②入力代行業者の仕事がデタラメであった③購入したソフトの会社が倒産し、使い方がわからない③長期サポート契約を結んだ会社が倒産した⑤ソフトを更新するたびに料金が必要⑥必要のないセキュリティソフトを100万円で購入させられた⑦必要のない契約を解約したら違約金として数十万円取られた⑧検索上位の契約をしたが効果がなかった⑨広告収入が上がると勧められたが全く収入がないなどです。 

多くは檀家管理ソフトの導入に関してだまされているものです。そもそもお寺の檀家管理は昔は手書きでやっていたものです。パソコンがあると便利ですが、専用のソフトがなければできないものでもありません。数千円の住所録ソフトを使えば、過去帳管理くらいまでは出来ますし、年回通知状の発送も可能です。会計に関してはエクセルを使えば、ほぼまかなえます。現に私は専用ソフトなしで寺院の事務をこなしています。 

特に高齢の住職が狙われているということですが、パソコンが使えなければ使える人に頼めば良いわけです。檀家の方に声を掛ければパソコンの扱いに慣れている方がいらっしやると思います。そういう方に相談すれば、現状に合ったいい方法をアドバイスしてくれると思います。パソコンのOSもどんどん進化していますが、それに合わせてソフトも変える必要はありません。使い慣れたものを長く使うことをお勧めします。
 
私はいまだにワード2000、エクセル2000を使っています。不都合は全くありません。メールでdocxexlsで送ってきた場合にはコンバートして、docxlsに変換して使っています。ネットワークに繋いでいなければ古いパソコンでも心配することはありません。壊れるまで使って、壊れたらネットで古いパソコンを探してまた使えばいいだけです。パソコンのオタクを見つけて相談して見て下さい。お金をかけなくともいいソフトがありますよ。

2017年2月4日土曜日

本当に必要なもの

今日は立春。朝から暖かい日差しが境内に満ち溢れていました。所用で街を歩きましたが、みんなの顔がほころんでいました。お墓参りする人も、いい天気ですねぇと笑顔です。太陽の光がこんなにありがたいものだということを改めて感じました。こんな気持ちは、雪国の人でなければわからないだろうなと思うと同時に、雪国でありがたいなとも思いました。

いつも晴れ間がのぞくことの多い地方に人は、それが当たり前になってしまい、太陽に感謝する気持ちが生まれるのだろうかと思いました。それと同じで、飢えと言うことを知らない私たちは、食べ物に本心から感謝するということがあるのだろうかと思いました。なくなって見て初めて分かるというのでは遅すぎます。何でもあるのが当たり前という生活に慣れてしまって、有り難さを忘れてしまっているのではないかと思います。

あると便利ですが本当に必要なものかと問われると返事に窮します。これから今まで使っていたものやあるものをひとつづつ手放して行くことにします。そうして見て、無くて困るものがあった場合にはまた手に入れれば良いわけです。断捨離ではありませんが、手放して行っても困らなかったらどうしましょう?
 
本当に必要なものって、カバンに詰めればどれくらいの大きさになるのでしょう。テレビや音響機器などはスマホで十分足りますし、カメラも今となっては不要です。大概の本もキンドル本で見えます。昔ため込んだカセットテープやビデオテープ、DVDなどもネットでいつでも見えますので多くは不要になります。部屋にあるものを見渡してみると、絶対必要と言うものはほとんどなさそうです。
 
一人暮らしの女性で何度も転居を重ねてこられた方がありましたが、引っ越しのたびに荷物を整理され、最後はアタッシュケースひとつの荷物になったそうです。冷蔵庫や洗濯機、テレビなどが備え付けの住宅もありますし、レンタルも可能です。見直しのきっかけが出来そうです。
 

2017年2月3日金曜日

逮夜参りとは?

夜七時から初七日のお勤めを本堂で行ないました。七日ごとのお勤めは、自宅でされることが多いのですが、今回は十数名の方がお参りでした。自宅では入りきれないのでということで、お寺にお参りになりました。ご自宅に仏壇がある場合は、ほほご自宅に伺います。まだお仏壇がない場合や、本堂を望まれた場合はお寺で勤めることがあります。時間はだいたい夜7時からです。七日ごとのお参りのことを逮夜参りと言い、亡くなられた時と同じ曜日の前日にお参りします。 

近しい人が亡くなられた場合は、心に大きなストレスを負います。人生の中で最大のストレスは、配偶者との別れだと言われています。ストレスは心の怪我です。体に負った傷は、時間が経てば治ります。治る様子を目で確かめることが出来ます。でも、心の傷は外からは分かりません。わかりませんが、大きな傷ですから、治るのに日にちがかかります。 

骨折を治すには、1~2ヶ月かかりますが、心の傷は100日かかります。七日ごとのお勤めは、実はグリーフケアと同じ意味を持ちます。心の悲嘆から回復するための期間です。ひとまず死を受け入れる平常心になるまで50日かかります。そして悲しみからさようならするのは、百か日のお勤めの時です。悲しみを受け止めるのに50日かかり、悲しみを忘れるのに50日かかるのです。 

今でこそ科学的に心の病気を解明でき、ケアが必要な期間も分かりますが、江戸時代に逮夜参りの敷仕組みが作られていたのは驚きです。古い習慣を新しい知識でもう一度見直してみることが必要です。
 

2017年2月2日木曜日

トランプ独裁政治の始まりか?

このところトランプ氏の話題がニュースで取り上げられない日はありません。日本に対しても強硬な姿勢が見えますが、本音のところは見えません。見ていて今までの常識が通用しないということはわかりますが、最終的にアメリカをどうしたいのかということが分かりません。 

大統領ですから権限が強いのは分かりますが、一般的には強ければ強いほど行使は慎重にならなければならないはずです。実際は大統領令の頻発です。特定の国の人たちの入国を認めないというのは、国際規約違反だとして司法長官代行が、大統領令に従わないよう声明を出したところ、30分後には解任されました。 

まさに独裁政治の感じがします。ヒトラーが現れたとき、泡まつ候補のような扱いで誰も相手にしていませんでした。ナチ党の党首からドイツ国の首相となり、大統領も兼務してからは総統と呼ばれるまでになりましたが、首相になった時も一番驚いているのは本人だ。すぐに化けの皮がはがれて辞任すると言われていました。しかし、ヒトラーはアーリア人第一主義で、他国の侵略とユダヤ人撲滅の政策をとって行きました。 

その狂気を支えた人物がたくさんいるのです。すべてヒトラーが目をかけ重要ポストにつけました。ヒトラーより残虐な人物もたくさんいます。数百万人を絶滅収容所へ送ったアドルフ・アイヒマン、最悪の秘密警察機構を作り大量虐殺を行なったラインハルト・ハイドリヒ、大衆扇動術により国家を戦争に総動員させたヨーゼフ・ゲッベルス、缶詰イワシ方式という大量処刑法を確立した大物戦犯フリードリヒ・イェッケルン、ベラルーシを血の海に沈めた犯罪者旅団の親分オスカル・ディルレヴァンガーなど数え上げればきりがないほどです。

どの時代でもヒトラーのような人物は存在しますし、それに協力する人物も現れます。それに負けないためには声を上げるしかないと思います。黙っていると賛同者とみなされても文句を言えません。ひと昔前、なぜ人を殺してはいけないのかと問われて、大人たちが黙ってしまったようになってはいけません。なぜ移民を受け入れなければならないのかということをきちんと説明できる責任が問われていると思います。

2017年2月1日水曜日

大雪の後遺症

早くも2月に突入しました。1月23日、24日に降った57㎝の積雪もほとんど消えました。残っているのは、除雪した雪を積んでいるところです。この雪を融かすには、削り取ってまき散らすのが一般的方法です。何もせずにほったらかしにしていたところの方が早く融けます。積んだ雪が融けるのはまだ1週間ほど先になります。 

立春が目の前とはいえ、まだまだ寒い日が続きます。今回の雪で多くの木々が折れました。すぐに手当てしてやれば、裂けた枝も復活するようです。庭を見回って手当を待っている木がありはしないか注意して下さい。 

包丁で切った指も2週間経ち絆創膏も取れました。下から新しい皮膚が出来て来ました。どんな大きな傷でも自然治癒力が働いて回復すると言われます。血を止めるのも、新らしく皮膚が出来るのも自分の力です。縫合はそれを少し手助けするのと、傷跡を目立たなくするためです。
 
樹木も大雪で枝が裂けるということはありがちなことですから、ちょっと手伝ってやれば回復することでしょう。今回の大雪では、6年前の教訓を生かすことが出来ず、車の立往生や街中でのスタックが多発しました。警報が出た場合の除雪体制について、市と市民が一緒になって協力することが必要です。2月半ばに、また寒波が来る予報もあります。事前に手を打って万全の体制で臨みましょう。