2017年2月3日金曜日

逮夜参りとは?

夜七時から初七日のお勤めを本堂で行ないました。七日ごとのお勤めは、自宅でされることが多いのですが、今回は十数名の方がお参りでした。自宅では入りきれないのでということで、お寺にお参りになりました。ご自宅に仏壇がある場合は、ほほご自宅に伺います。まだお仏壇がない場合や、本堂を望まれた場合はお寺で勤めることがあります。時間はだいたい夜7時からです。七日ごとのお参りのことを逮夜参りと言い、亡くなられた時と同じ曜日の前日にお参りします。 

近しい人が亡くなられた場合は、心に大きなストレスを負います。人生の中で最大のストレスは、配偶者との別れだと言われています。ストレスは心の怪我です。体に負った傷は、時間が経てば治ります。治る様子を目で確かめることが出来ます。でも、心の傷は外からは分かりません。わかりませんが、大きな傷ですから、治るのに日にちがかかります。 

骨折を治すには、1~2ヶ月かかりますが、心の傷は100日かかります。七日ごとのお勤めは、実はグリーフケアと同じ意味を持ちます。心の悲嘆から回復するための期間です。ひとまず死を受け入れる平常心になるまで50日かかります。そして悲しみからさようならするのは、百か日のお勤めの時です。悲しみを受け止めるのに50日かかり、悲しみを忘れるのに50日かかるのです。 

今でこそ科学的に心の病気を解明でき、ケアが必要な期間も分かりますが、江戸時代に逮夜参りの敷仕組みが作られていたのは驚きです。古い習慣を新しい知識でもう一度見直してみることが必要です。
 

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