2017年11月23日木曜日

女性寶鑑を読む

押入れを掃除していたら「女性寶鑑」という本が出て来ました。昭和13年版ですから、母が16歳くらいの時に使っていたものです。これを見ると戦前どのような教育がされていたかが手に取るようにわかります。おそらく当時の日本人女性が花嫁修業の本としてすべて持たされていたのではないでしょうか。

著者は前波仲子という方ですが、調べて見ますとどうも男性のようです。次のように紹介されています。明治文化の熟る頃生れ、鹿兒島中學・三高中退の上、東京商科大學を卒ゆ。銀座松屋宣傳課長・婦人世界主筆を經て、目下は經濟・女性の著述と講演。全國に足跡いたらざる無し。

全部で830ページにも及ぶ本で、大項目だけ見ても多岐にわたっているのがわかります。第一編新時代の社交、第二編清らかな処女時代、第三編結婚準備の花嫁学問、第四編新時代の夫婦学、第五編今日の妊娠と安産、第六編新しい育児、第七編家庭生活の合理化、第八編滋養・味覚に富む料理、第九編新時代衣服裁縫編物、第十篇手軽に出来る衣服整理の秘訣、第十一編住みよい住宅・便利な台所、第十二編近代色美容、第十三編新版家政学、第十四編小児病一切の手当・予防秘訣、第十五編現代職業婦人万華鏡、第十六編近代女性の趣味、第十七編非常時と婦人の活動、付録家庭便利寶典
これを見ると読んでみたくなるでしょう。明日は少しだけ紹介します。

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