関西から越して来られ、18年間鳥取に住んでおられた男性が高齢と共に一人での生活が困難になったため、娘のいる関西に帰られることになり、仏壇を処分したいといって来られました。
知り合いの仏具屋さんに頼んで引き取っていただくことにしました。毎年一件くらいはこのような依頼があります。こういう時、浄土真宗では遷座法要をお勤めし、尊号のお軸を引き取らせていただいています。
鳥取に来られたのは奥様の療養生活のためでした。現役時代に溜めたお金で鳥取に車椅子で生活できるエレベータ付きの家を建てられ、奥様とお住まいになりました。しばらくはお二人の生活を楽しまれたようですが、介護の甲斐なく7年後に奥様が往生されました。
当山がご葬儀をお勤めしました。それ以降は祥月命日とお盆にお勤めさせていただいていました。ご門徒さんではなくいわゆる信徒さんという形でした。いつも30分間正信念仏偈を一緒にお勤めし、それから30分間お話しをしていました。
その後大阪の方でお父様がお亡くなりになり、その日も祥月命日のお勤めをしていました。若い時の話しや釣りの話しなど楽しそうに話しておられました。年に二、三回ですが11年間通いましたので、人が年をとって行くということを目の当たりにしました。諸行無常そのものでした。
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