2017年12月24日日曜日

なぜお寺は何百年も続いているのか

企業30年説という論は、統計的に見て正しいものと考えることが出来ます。総売り上げで見た場合の日本のトップ100社で検証してみると、100年間100位以内が続いたのは1社です。多くは倒産、吸収合併、組織改変などで名前がなくなっています。好調であり続ける期間は平均して25年から30年といったところです。
繁栄が続かない理由として次のことがあげられます。①商品が時代に合わなくなり、営業力低下。②経営者が不慮の事故・病気等で継続不能。③事業継承に失敗し、引き継ぐ人間が不在。④手形不渡り等を出し銀行取引不能。⑤予測不能な天災(地震等)を受け継続不能。⑥法改正により、現状では続投不可能。⑦市町村の合併により、仕事量が減少⑧借入の返済が多すぎ、キャッシュが不足
そうしてみると規模が小さいとはいえ、お寺が何百年もつぶれずにあるのは不思議ですが、理由があるはずです。一つは人の心の問題や死に関することを扱っていますので、人が生きている限り不要になることはありません。後継者に関しては昔のように取り巻きが何とかするという時代ではなくなりましたので、見つからず廃寺になるということは考えられます。銀行が貸してくれないので、返済不能とか手形の不渡りはありません。法改正や市町村合併による仕事の減少は現状ではありませんが、非課税部分が変更になると、ほとんどの寺院がやっていけなくなるでしょう。
結論として、今までとこれからは違います。人口減少によりやって行けなくなる寺は激増するでしょう。細々とでもやっていくためには、自給自足の仕組みを持っている田舎のほうが有利に働くと思います。逆に立地条件の良い都市部になる寺院は大きく発展するでしょう。寺院の二極分化はますます進むと思います。



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