終活問題になると顔なじみの、第一生命経済研究所の小谷みどりさんが書かれた<ひとり死>時代のお葬式とお墓を読みました。葬儀と墓に関する現在の課題が網羅的に書かれています。新書ですがまとめの本としては納得できるものです。
高齢社会という言葉は何年も使っていますが、2015年には男性も半数以上が80歳以上まで生きられるようになりました。女性に至っては90歳以上で亡くなった方が36%にまでなっています。男80才、女90才が当たり前になりました。
しかしそれに伴って認知症が増えているのも事実です。85歳以上の女性では6割近くに何らかの認知症の症状がみられます。また、長生きすればするほど経済的な困窮も増えてきます。長寿社会は、病気とお金との戦いであると考えることも出来ます。
その中で老病死への対応も難しい問題です。自分が要介護状態になった時には、どこでどのような介護を受けたいか。治る見込みのない病気になったらそれを知りたいか。余命がわかるならそれを知りたいか。どこで最期を迎えたいか。どんな葬儀をしたいか。などを考えておく必要があり、それを託す人を決めておかなければ、解決できない課題です。
しかし実際にこのような終活を行っている人はまだ一割に満たないというアンケート結果があります。これからどういう方向に進んでいくのか、国の対応が間に合うのか、深刻な問題です。
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