2017年3月31日金曜日

お寺の敷居を低くする

今日で2016年度が終わります。養源寺にとっては比較的平穏な年であったと思いますが、鳥取因幡組の組長を受けましたので、多用ではありました。今日は最高気温が8度ということで肌寒い一日となりました。

さて、お寺の敷居が高いと言われますが、一つには山門という形状があります。開いているところがほとんどですが、山門の敷居を跨いで一歩踏み出すのはやはり勇気が要ります。当山は入り口に松があり、山門を作ることが出来ないので、比較的入りやすいと思います。お寺の境内は誰が入っても家宅侵入罪になることはありませんが、特に用事がないと入りにくいですね。

入りやすい雰囲気を作るためには、どうすればいいのでしょう。頭に浮かぶことで言うと、一つ見せ場を作ることだと思います。観光寺院ではありませんので、有名なものというわけには行きませんが、仏像、銅像、絵画、写真、ポスターなどあそこに行けばいつでも見えると云うものを準備するのがいいかも知れません。

次に地域の方が参加できるイベントをたびたび行うことが、入りにくさを緩和すると思います。イベントは何でもいいと思います。カフェ、茶話会、野菜市、紙芝居、花まつりの屋台、宗祖の誕生会、コンサート、落語会、展示会、アート展など考えられるものはたくさんあります。参加した人はお寺に親近感が生まれると思います。また、カルチャー教室のようなものを定期的に開くのも敷居を低くする方法だと思います。写経会、写仏会、瞑想会、座禅会、ヨガ会など先例はいろいろあります。それから王道ですが、誰でも参加できる定期的な法話会や講などもいいと思います。

あとは、地域の催しに寺の施設を無料で貸し出すことも一案です。防災会、町内総会、敬老会、子供会などです。
ただし葬儀が入った時の対応策を考えておく必要があると思います。特に本堂で葬儀をするお寺の場合は、大切な要件になります。

2017年3月30日木曜日

明治時代の日本仏教

碧海寿広さんの入門近代仏教思想を読んでいます。知らなかったこともあり、いい勉強になります。

日本の仏教が檀家制度を取り入れているのは周知の事実ですが、その成り立ちを順を追って見ると、江戸幕府のキリスト教弾圧から始まっています。弾圧の過程でキリスト教を止めた人たちの身分を保証を寺院に任せたのが、寺請証文(てらうけしょうもん)であり、日本人全員に義務付けられて行きました。

私は、檀家制度が出来てから葬儀や法事を勤めるようになったのだと理解していましたが、この本によると、このころ時を同じくして、日本全国で葬儀や法事を専門的に勤める寺院が、急速なペースで建立された様子です。そしてこの二つの過程が合流したことで、お寺が身分保証の行政機関となるとともに、葬儀や法事の檀那寺として排他的に担うようになったということです。

この寺請け制度のもとで、人々は必ず特定の寺院の僧侶に、葬儀や法事を依頼しなければならなくなりました。中には身分保証の寄付などを匂わせながら、寺院への高額の布施を強要するなどの悪質な例もあったようです。ある面でこの制度は、幕府の権力を後ろ盾にした民衆に対する収奪のシステムだということも出来ます。

しかし、一方では身近な死者の葬儀や供養を信頼できる寺院・僧侶に行なってもらうことで死者がきちんと成仏してくれることを期待する願いがあったことも事実です。この時代のお寺は、一定の公共性を備えていると主に、教育・娯楽・精神的ケアなどを提供する総合的な文化センターのような役割を果たしていました。この当時はお寺の敷居は低かったものと考えられます。 

2017年3月29日水曜日

聞法のための道場

一昨年実施された宗勢基本調査では、中国地方の中でも山陰地区の本願寺派寺院がおかれている状況が浮き彫りになりました。山陰教区内では、解散・合併を考えているという寺院がほぼ三分の一に達しています。寺院周辺の人口が減ったと答えた寺院は9割を超えています。過去20年間で門徒数が減少した寺院は72%に上ります。また、年収50万円以下の寺院が23.3%を占めているという結果です。

ここまで具体的な数字が上がると、2040年頃には、日本の寺院の三分の一が消滅するという言葉も現実味を帯びてきます。この調査でそこまでひどくないと思われた寺院もいずれ同じ道を辿ることになります。

寺院存続で一番大きな問題となるのは、跡継ぎと伽藍維持です。跡継ぎについては、世襲という枠にとらわれなければ、公募という方法もありますので、絶対無理ということはありません。継ぎたいと思う魅力あるお寺をつくれば、後継希望者はあるでしょう。一番大きな問題は伽藍維持です。当山のような本堂でも内陣の荘厳を含めると2億円と言われています。100年後としても、毎年200万円の積み立てが必要となります。コンスタントに1,000万円以上の収入がなければ、結構苦しい額です。

次善の策としては、浄土真宗の本堂にこだわらず聞法道場としての道を探すことです。聴聞できる場としての広間で考えると5,000万円で可能です。これなら毎年50万円の積み立てが出来れば可能です。生き残る道が見えてきます。明日以降は敷居を低くする方法について述べてみたいと思います。

2017年3月28日火曜日

モノに興味を示さなくなるとき

1987年4月2日~2004年4月1日生まれの人を「さとり世代」というらしいです。イメージは、伝統文化の価値を重視する、無駄遣いしない、車を欲しがらない等が伝わっていますが、まだあると思います。これだけを見ると熟年老人のようでもあります。私などは、若いときは便利なものや新しいものが欲しくてたまらなった記憶があります。最近になってやっと持ち物を少なくしたいと思うようになりました。車もいずれ手放すようになると思います。

さとり世代の人は、生まれた時からモノが世の中に溢れ返っていました。そうなると、本当に必要なモノしか欲しいと思わなくなると思います。昔は電子機器と言えば、電卓かパソコンくらいのものでした。一台しかないものを大切に使いました。最初は同じ気持ちで、タブレット類を買いました。Ipad、ネクサス、Kindle、ipodtouchなどを買いましたが、人にあげたり埃をかぶっていたりで使っていません。一つを使いこなせば十分用は足りるのです。モノを大切にするほうだったのですが、これだけ多いと手が回りませんし、それぞれの必要性を感じません。モノがあふれているということは、興味を示さなくなる理由ではないでしょうか。
そして今はすべてのものが多機能となっています。スマホは音声通話やメールだけに使うのもではなく、写真、ビデオ、メモ帳、録音機、手帳、読書、映画鑑賞、電源のリモコン、防犯カメラなど多くのことに使えます。個別の機械を持っていなくても不便ではありません。そのこともモノに興味を示さなくなることの要因だと思います。これから何がどう進化していくのか見守りたいと思います。

2017年3月27日月曜日

みえない力




稀勢の里の千秋楽は劇的だったこともあって、新聞報道やスポーツニュースで大きく取り上げられました。テーピングをとった後のケガの具合を写した写真を見ましたが、脇の下から胸部にかけて、内出血で真っ赤でした。詳しい診断は出ていませんでしたが、筋肉の断裂ではないかと言われていました。全治三か月ということですから、果たして相撲を取ったことが正解なのかどうかわからないところです。優勝決定戦の勝負では、また左肩から土俵下に転落していましたから、さらに悪化する可能性もあったと思います。

二番の相撲の展開によっては、相撲人生を失いかねない場面だっただけに、あそこで強行出場したことに関しては、素直に同意出来ません。今回の優勝に水を差すようなことを云うと思われるかも知れませんが、体のケアはそのくらい大事なものであると思います。結果的には強行出場したことで、多くの方が感激の場面に遇うことが出来たわけですから、拍手を送りたい気持ちはわかります。

しかしこれを見て多くのスポーツ選手が少々のケガに負けずに頑張れば、それは必ず報われると思ってしまったら困るのです。今回のことは奇跡に近いので、絶対に真似をしてもらっては困るのです。
稀勢の里は見えない力を感じたと言っていましたが、見えない力が勝たせたのではなくて、見えない力が次のケガを防いだのだと思います。これを美談にしてはいけないと思います。事故やケガで一生を台無しにする場合もあります。くれぐれもこれを見本にしないようにと言いたいです。



2017年3月26日日曜日

連研修了式と公開講座








 
1年間研修したあなたを称える修了式が行われました。鳥取因幡組の連研も今回で9期目を終えることが出来ました。今日の修了式にあたって出席された受講生28名が、それぞれ連研を受けての感想や感慨、喜び、苦しみを述べられました。まさに珠玉の言葉だったと思います。その中で、多くの方が仲間が出来て良かったということと、自分の中で何かが変わったという感じがあるということを述べられていました。連研を主催したスタッフの一人として本当にうれしく思います。
そしてこの連研修了を記念して開かれた公開講座では、天野和公さんのゼロからお寺を作ったお話しと、何のためにお寺があるのかというお話しを聞きました。お話しを聞きながら、どのお寺も最初はそうだったという原点を感じることが出来ました。これからお寺には困難な時代が始まりますが、立ち上がりはもっと困難であっただろうと思います。困ったときは原点に帰れと言います。なぜお寺が生まれたかということを紐解いて、明日からまたスタートしたいと思います。


2017年3月25日土曜日

寺子屋人形劇場


 
 
 

 
やっぱり人形劇はいいなあと思いました。昨年に続いて、寺子屋人形劇場を開催しました。今年のプロは「とらまる人形劇団」です。岡山県倉敷市にある劇団です。年間180回も公演しているそうです。今日の出し物は、「ゴンゾウ虫」と「ぼっけえばあさん」の2作品でした。手遣い人形もすっかりスタイルが変わりました。頭の後ろを手で操作する人形でした。舞台も回転します。蹴込も平地ですので、人形の足がしっかりついています。後姿もしっかり見せます。ちょっと目から鱗の人形劇でした。来年は3月25日(日)の午後2時から行います。出演は今年と同じく、とらまる人形劇団、劇団どんぐり、おかぴょん劇団の3団体です。楽しみにしていてください。