2017年1月9日月曜日

脳科学と仏教1


操作を間違ってこの日の文章を消してしまったので、思い出しながらもう一度書きます。

科学は自分の目から見て外にある物質を研究する学問です。仏教は自分の心の中を正しく見つめるための教えです。方向は全く別ですが、同じ理屈を原点としています。

仏教はなぜ自分は今ある姿になったのかということを出発点として、その原因を探ろうとします。科学はいろいろな現象には法則があるはずだと考え、実証を積み重ねてその法則を探ろうとします。法則があるということは、同じ原因には同じ結果があるだろうと考えることです。仏教ではそれを因果の法則と言います。

科学は自分の外側に興味を持ちます。仏教は自分の内側に興味を示します。今までは全く逆方向でした。それが脳科学という自分の体の中に目を向けたことで、仏教との接点が出来ました。釈迦の仏教は瞑想により集中力を高め、自分に染みついた癖を取り除こうとします。脳科学は、五感で知覚したものはストレートに入って来るのではなく、一旦脳で受け止めてそれを脳が再構成しているものを認識しているということを解明しました。

仏教は、私たちの認識は、エゴというフィルターを通して自分の都合のいいように受け止めていると考え、その原因は煩悩にあると考えます。煩悩の親分である無明を乗り越えるために様々な修行をします。それは万人向けではなく、それぞれが自分に合った方法を取り入れればよいと考えます。それが宗派の違いになった部分が大きいです。
 

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