2017年3月12日日曜日

肩書の世界

心療内科医の海原純子さんの東日本大震災被災者に対する人生相談がFacebookで話題になっています。その海原さんが、人の価値観について、このたび書いておられました。一つは肩書についてです。社会に出ると職場でも地域でも肩書がついて回ります。そしてその肩書によって評価したり、されたりすることもあります。中には、喜んだり落ち込んだりと肩書に振り回されている人もあります。肩書でその人の価値が決まるわけではなく、肩書はその人の一面しか表していません。まあ行って見れば会社人間度が高いかどうかというような尺度です。

価値とは何でしょう。希少価値ということばがあります。数が少ないことによる価値のことで、そのもの自体の評価ではありません。叔母に聞くと、戦時中は食糧難でコメを食べることが出来ず、いつも松葉ガニばかり食べていたと言います。驚きの話しです。現在、松葉ガニは高くて手が出ません。食卓に上ることなど一年に一回あるかないかです。当時はいくらでも獲れていたので、価値が低かったのです。価値というのはそのもの自体の価値ではないようです。

肩書という価値も似たようなものです。会社では通用するけど、会社と関係ない外の世界に出るとなんの役にも立ちません。そのことに気付かない人がたくさんおられます。元〇〇という名刺を持っておられる方がありましたが、それが何の役に立つのでしょうか?肩書の世界が自分の本当の世界だと勘違いしてしまうと、退職後の生活が悲惨なものとなります。人格と肩書は無関係だということを知っておきましょう。

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