2017年12月5日火曜日

相撲をめぐるエトセトラ

相撲が現代のような形になっていく前身は、おそらく寺社の建築,修繕などの募金を目的とした興行相撲ではないかと思います。鎌倉時代末期から室町時代にかけて発生したとされ、江戸時代に入って職業的に基盤ができたと言われています。

言ってみれば力自慢の大会のようなもので、勝敗をめぐっての力士同士のケンカや観衆同士のケンカが絶えなかったため、幕府から禁止令がたびたび出されています。わざとケンカを演出していたこともあったそうですから、力道山時代から続くプロレスの興行と変わらなったかも知れません。

明治以降大相撲を国技と言い出したのは、税制面で有利な扱いを受けるためという一面もあったらしいですが、本当のところはわかりません。少なくとも江戸時代までは、強いものが上位に行くということで、礼儀や心構えなどを問われることはなかったようです。

大相撲も時代とともに変化してきたわけです。興行であれば八百長も面白く見せるための手段として許されると思いますが、純粋なスポーツとなると絶対に許せません。それをガチンコという言葉で表現する場合もあります。猪木とモハメッド・アリの戦いのようにガチンコの勝負は見ていて面白くありませんが、本当の勝負の醍醐味はその中にあるのでしょう。
今相撲は大変人気があります。その理由は勝負が早い点、体重制がない点、決まり手が多彩な点、スタイルが独特な点などが挙げられると思います。柔道のように相撲道として進んで行くのか、興行制を持たせて観衆を楽しませるのかという方向付けがこれからの課題になりそうです。

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