2017年12月21日木曜日

Jリーグ史上に残る奇跡とは

深刻な経営難に陥っていた長崎市にあるV・ファーレン長崎がJ1に昇格しました。誰もが予想しなかったことが起こりました。今年3月、V・ファーレンの経営危機が表面化しました。累積赤字が3億円を超え、給与を支払えない事態に追込まれました。Jリーグでは債務超過に陥ったクラブや3期連続赤字を計上したクラブは、J1およびJ2で戦うライセンスを得ることができません。債務超過への転落を回避しないかぎり、長崎はJ3に降格し、プロのチームとして活動するのが困難になります。
そんなとき地場企業のテレビ通販ジャパネットホールディングスの創業者、高田明氏が3年間で10億円以上の資金投入すると表明し支援に乗り出しました。高田氏は外国選手を含めた大型補強は一切行わず、監督やスタッフの交代もしませんでした。職場環境の改善に重点を置き、テレビショッピングで培ったマーケティング手法やさまざまなアイデアを駆使して観客を動員しました。試合前に家電のチャリティオークションを行うなど、観客が楽しめる企画を実施しました。観客が増えれば選手や監督・コーチのモチベーションが高まるという計算です。さらに、元五輪陸上選手の為末大氏をフィジカルアドバイザーに招きました。
就任時は4勝4敗1分けの9位でしたが、それ以降は19勝6敗7分けと上昇気流に乗りました。そして8月末からは、クラブ新記録の12連勝で駆け抜けるという離れ業を行い、見事J1の切符を手にしました。

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