2017年10月6日金曜日

お寺への相談事

当山は門前の掲示板に「相談できるお寺です」と書いています。たまにですが、掲示板にそう書いてあったのでということで相談に見えられる方があります。初対面ということで対応するのですが、話して行くうちに過去お会いしてるなと思われることがあります。お互い顔までは覚えていないのですが、事柄は覚えていて話した内容までよみがえることがあります。

いつも最後は鳥取は狭いですねという言葉で終わりますが、旧市内で言えば4万世帯ほどの地域ですから、辿れば必ず知り合いにぶつかります。そんな狭い地域ですが、相談に来られるのは、単身世帯か老夫婦だけの世帯です。共通しているのは自分たちの葬儀と遺骨をどうするかということです。子供さんがいなかったり、いても遠くに住んでいてあてにならないという場合が多いです。

お墓を求められる方は皆無で、散骨か樹木葬、納骨堂、永代供養墓などについて聞かれます。知識としてはテレビの影響が大きく、放映された内容についてさらに深く尋ねられることもあります。テレビは都会でのケースがほとんどですが、昨日の放送では墓じまいする場合のお寺さんへのお布施は、法事のお布施の2~3倍と言っていました。初めて聞きましたが、僧侶の知らない間にいろんなことがさも決まったことのように流れています。

批判も必要かも知れませんが、その時々にきちんとわかるように反論していくことも大切です。墓地は個人のものではなく、お寺から永代使用の権利をもらって墓を建てているのです。そのため永代使用料をお寺に収めていると思います。墓を整理する場合は、永代使用権をお寺に返すことが必要です。墓じまいのためのお布施とか、離檀料などは発生しないのが通常です。ただ今までお世話になった感謝の気持ちとしてお布施を収められるのは自由です。決まったものはありません。
是非ともネットの情報を頭から信じるのではなく、近しい僧侶に尋ねられることをお勧めします。


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