2016年12月14日水曜日

家族葬の増加とお寺での葬儀

 
次の外部環境の変化は葬儀の問題です。近年は様々な要因により、参列者が100人を超えるような葬儀が少なくなり、二親等までで行うような小さな葬儀が少しづつ増えて来ました。家族葬という言葉の定着により、少人数での葬儀であっても引け目を感じることなく行われるようになりました。少人数だから費用が少なくて済むというわけではありませんが、それについては別の機会に述べます。

家族葬になると、司会がなくても不都合はありませんので、葬儀社の方との打ち合わせより、ご遺族やご親族との打ち合わせが多くなり、顔を見ながらの話し合いが増えます。その時に故人のお話しを聞く機会が増え、法話に生かすことも可能になります。参列者も来賓に気を取られることが無くなりますので、僧侶に注目が集まります。心から喜んでいただける葬儀にできる可能性が広がります。

そして家族葬規模になれば、駐車場、下足箱、参拝者控室、トイレ、お茶の接待など一連の流れがお寺で可能となります。規模が小さくなることで、葬儀社から2~3名のスタッフを助っ人で入れていただくことにより寺族で対応できる環境が整います。

本堂での通夜や葬儀は改めて荘厳壇を作らなくても、通常の荘厳に少し手を加えるだけで対応出来ます。そして複数の葬儀を行なうことがありません。お参りの方は全て一人の人の弔問に駆けつけた方ですので全体的に一体感が生まれます。

結果的に費用も少なく済みますので、ご遺族の方にとっては満足できる葬儀となります。どこのお寺でも現状で全て出来るというわけではありませんが、お寺の葬儀をやることによって改善点が見つかります。そこを改良することによってハード面もソフト面も価値が高まると思います。今こそお寺での葬儀に一歩踏み出す時だと思います。

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