2016年12月17日土曜日

本山離れをいかに食い止めるか

 
次のテーマは本山として寺院の単立化をいかに防止するかということです。様々な理由により宗派を離れ単独で宗教法人となるお寺を単立化と言います。本願寺派からは具体的な数字が出ていませんが、このテーマが答申に載るということは、実態があるということでしょう。

宗派を離れる一番大きな理由は賦課金とか懇志の要請などの経済的なものだと推測されます。お寺の収入が減って行く中で賦課金制度のあり方も再検討される時代に入ったと思えますし、事業のたびに高額な懇志を末寺が負担するというやり方も考え直して行かなければならないと思います。

お寺によっては本山懇志もご門徒さんに割り振っておられるところもありますが、私のところは門徒会館建築にご懇志をお願いしたところでもあり、数年かけて寺院会計から捻出したいと考えています。鳥取因幡組の予算も昨年から大幅に減額して活動を続けています。

宗派に所属するメリットを棚卸しするということですが、普段意識しないメリットよりも、スケールメリットを生かした教育研修をお願いしたいと思います。右肩上がりの時代はどんぶり勘定でも成り立ちますが、お寺が選ばれる時代になりますと最低限の経営ノウハウは必要となります。

お寺の運営管理については、文化庁の実務研修会に任せるのではなく、本山が主導して行くべきです。宗教法人と言っても収入と支出のバランス感覚は中小零細企業と一緒ですから、会計・経理や門徒拡大のためのノウハウ、関係法令、登記関連、門徒管理業務、パソコン関連などについて研修会を持っていただきたいと思います。それこそが宗派に所属しているメリットではないでしょうか。

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