2016年12月1日木曜日

アベノミクス第4の矢『カジノ』


特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案というのが今国会で与党が通そうとしているIR促進法案です。カジノとは関係ないように思えますが、この中にカジノを合法化する案が含まれています。

カジノは、中世のイタリアやフランスなどのヨーロッパの王侯貴族が、所有している別荘で行なっていた賭け事を起源としています。カジノという名前はイタリア語で家を意味する言葉を由来としています。現在では、ヨーロッパのみならずアメリカやアフリカ、さらにアジアでも合法化されており、大人の社交場として賑わっています。

カジノを作ることにより、建築業がさかえ、観光に来る外国人のお金が落ち、周辺施設がにぎわい、雇用が生まれるという良い面もありますが、ギャンブル依存症患者の増加や治安の悪化、青少年の心への悪影響などが懸念材料でもあります。

2013年8月のnikkei BPnetによりますと日本人のアルコール依存症は約230万人、ギャンブル依存症は560万人、インターネット依存症は270万人、ニコチン依存症1534万人、そのほか、ゲーム依存とか、処方される睡眠薬や安定剤などの薬物依存、買い物依存、セックス依存など、なんらかの形で依存症の人をすべて合わせると、優に3000万人に達するとされています。

他の諸外国と比べて日本人は依存症になりやすい体質を持っていると考えられます。また、日本ほど治安のとれた国はないと言われますが、外国人が多く訪れることにより治安度も今ほどではなくなる可能性があります。

パチンコはギャンブルではなく遊戯だと言う人はいないでしょうが、日本では競輪や競馬などの公営ギャンブルを除いて賭博=ギャンブルは許可されていません。公営であろと民間であろうと賭博の本質は変わりません。日本でなぜ賭博が許されないのかを考えて見る必要があります。相撲界でも野球界でも賭博に関わったものは追放処分でした。

日本では、お金は汗水たらして稼ぐものという共通認識があります。賭博で儲けた金はいわゆるあぶく銭です。そういうものは身を持ち崩すことにつながるという考え方があります。それを覆してしまう国の進め方は問題が多いような気がします。

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