2017年8月8日火曜日

宗勢基本調査報告書

5年ごとに行なわれている浄土真宗本願寺派の宗勢基本調査報告書が届きました。A4版で265ページという分厚いものです。今回の特長は、教区ごとの集計や分析が全項目に亘って出来ているということです。コンピュータやソフトも相当進化していますので、クロス集計なども可能になったのでしょう。

アンケート配布数が10,207通で回収が6,952通ということですから前回より随分上がっています。これを正確に一つひとつ入力する作業は大変な労力だったと思います。これを細かく分析すれば、現状が浮かび上がると思いますが、それをもとに的確な政策を作りあげることは極めて困難な作業です。特に寺院間における門徒数、経済面などの格差は極端なものがあります。それらを平均数値化して見ても、何の解決策も出てこないと思います。今回もアンケートだけでなく対面調査もされたようですが、実態を聞かなければ現実は見えてこないと思います。

門徒戸数三区分によれば、50戸未満30.2%、50戸~200戸未満41.4%、200戸以上28.5%であるのに対し、年収面三区分では300万円未満44.8%、300万円~600万円未満18.8%、600万円以上36.4%となっており、単純な相関関係は認められない結果になっています。
また、将来的に合併を考えている寺院は802ヵ寺、解散を考えているのが413ヵ寺となっており、深刻な状況になっている寺院が増えていることを示しています。人口減による寺院の消滅は予測されているとはいえ、現実問題として具体策が出て来ないところにも問題があります。

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