2017年8月14日月曜日

日本版GPSの精度

GPSは、もともとアメリカが軍事用に開発したシステムで、地球全体を31機の衛星でカバーしています。衛星からの電波を受け取ることで位置を特定するのですが、その途中で高い建物に遮られたり、大気の層の影響で電波が乱れたりして誤差が出ることがあります。

現代はスマートフォンで現在地が分かりますが、衛星と情報をやりとりするには時間がかかります。カーナビや地図アプリを利用していて現在地が表示されないとストレスになります。そこで待ち時間を短縮するために利用されるのがWi-FiやBluetooth、モバイルネットワークとの併用です。バッテリーの消耗は早くなりますが、待ち時間が短くなります。

盆の宅参りをしていても、新しい住宅街や新しい道路に出くわすと、頭に入っている情報と違うため迷うことがあります。一度迷い始めると東西南北の位置関係も分からなくなり、約束した時間に遅れそうになることもあります。そんな時にスマホのカーナビが役に立ちます。地図が頻繁に更新されていますので、住所さえきちんと登録すれば家の前まで連れて行ってくれます。たまに道路がずれることがありますが、走っているうちに修正されます。これがなければお寺に電話して住宅地図を探してもらうことになり、時間がかかってしまう所です。

便利なGPSですが、この度日本が打ち上げる『みちびき』は、日本からオーストラリア上空にかけて周回し、必ず1機以上が日本のほぼ真上に留まることで、電波を受けやすくなります。さらに、大気の層の影響を修正する機能もあるため、より正確な位置情報を得ることができるんです。現在のGPSが最大10メートルの誤差があるのに対し、日本版GPSの誤差は数センチと言われています。
そのため、無人トラクターなど農業機械の自動化、ドローンによる荷物の自動配達、視覚障碍者の誘導など多方面での活用が可能になります。日本はこれを海外にも売り込む予定ですが、ライバルの中国が一歩先んじているのが気になるところです。

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