2017年5月23日火曜日

お寺改革待ったなし

当山の10年前を知っている人はこの10年間で随分と変わったなあと思われるでしょう。しかしそれは境内のバリアフリーや駐車場であったり、納骨堂、門徒会館などのハード部分を見てのことだと思います。活動内容も少しは広がりましたが、まだまだ目標には程遠いところです。

他宗のお寺さんの話しを聞いていると、檀家さんが減ってきたのを実感するという言葉がこの地方でも聞こえてきました。同宗の中ではさすがにご門徒さんの数の話しは出ませんので分かりませんが、同じような状況と見るのが普通でしょう。

檀家さんや門徒さんの数というのは、他の組織で言えば会員数です。ゴルフ場の会員が半減してやっていけなくなったところが多発したように、お寺も檀家さんや門徒さんが半減すれば、やっていけないところが出て来ます。ただお寺の場合は賃金を払う従業員がいるわけではなく、家内工業のようなものですので、給料ゼロでもいいという住職や坊守がいる限り、危機は数字となって現れて来ません。お寺だけで食べて行ける檀家さんの数として『お坊さん崩壊』の著者水月昭道さんは、300軒をあげておられます。しかしながら我が宗派では300軒以上の門徒さんを持っているのはわずか16.7%です。残りの83.7%は、300軒未満であり、100軒未満が49.7%と約半数を占めています。という事は、兼業や出稼ぎで何とか遣り繰りしているという実態が浮き彫りになっていますが、そういうところのご門徒さんも半減するという事になるといよいよやっていけなくなります。

この危機をどうするのか。一つのお寺では解決できない時代に入りました。お寺改革は待ったなしです。
 

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